【初期中山道①】牛首峠を越えて小野宿へ|桜沢〜小野宿 旅行記

2026年5月、初期中山道と言われる贄川・桜沢〜小野〜岡谷を自転車で巡ってきたので体験を記しておきます。
近年人気が増す中山道ですが、ここは全く人通りのない旧道でした。
電車でアクセス可能なので、トレッキングコースとしてもおすすめです。
王道の中山道以外も楽しみたい方はぜひ参考にしてください。
初期中山道とは
初期中山道は、中山道が制定された初期に、下諏訪宿から贄川宿へ向かう道として、徳川家康の命を受けて大久保長安(おおくぼちょうあん)が計画、整備したルートです。
しかし、このルートは制定後わずか15年あまりで中山道から外れてしまいます。
このルートは距離的には短いものの、標高1000mを超える峠越えが2つもあり、難路でもあったことから大久保長安が亡くなると、塩尻峠を越え、北へ迂回するルートに変更されてしまったそうです。
しかし初期中山道はその後も完全に廃れたわけではありませんでした。木曽と伊那を結ぶ生活・物流路として利用され続け、街道沿いには今も一里塚や道祖神などが残っています。
なららちゃん実際、2006年の権兵衛トンネル開通までは、僕たち奈良井住民は伊那へむかう道として大変重宝しておりました!
【初期中山道】桜沢〜小野宿区間(牛首峠)
この記事では初期中山道の西側半分、桜沢〜小野宿(牛首峠)区間を紹介します。
>>東側半分の記事はこちら「【初期中山道②】三沢峠を越えて岡谷へ|小野宿〜岡谷駅 旅行記」


ちょっと寄り道もして、走行距離は約15km、獲得標高は307mです。
※自転車での走行です。歩きではもっとかかるのでご注意を・・・!
日出塩駅からスタート
塩尻市の日出塩駅からスタートです。奈良井駅から北へ3つ目。
奈良井宿観光後の旅程に組み込んでみてもおもしろいと思います。
特急は通貨駅なので、各駅停車で。


無人駅の小さな駅です。周りに売店もコンビニもないので、栄養源と水分はあらかじめご用意ください!
(駅前に自販機がひとつだけあります)


南、桜沢方面へ


日出塩駅から南へ、まずは桜沢を目指します。


桜沢に着くと、案内板があります。ここから県道254線へ入る道が、初期中山道となります。
「これより南 木曽路」の碑へ寄り道
桜沢から初期中山道への分岐点のすぐ近くに、「これより南 木曽路」の碑がありますのでぜひお立ち寄りください。


ここが塩尻市と旧楢川村(2005年塩尻市へ編入合併)の境で、木曽路の入り口です。
「木曽路は全て山の中である」と言われる通り、ここから南はさらに山深くなっていきます。



ここを境にAMラジオが全く聞けなくなるのがいい思い出(?)です。。。
※現在は改善しています
牛首峠へ向かう


県道254号線へと入り、牛首峠へ向かいます。


木々がうっそうと生い茂る道が延々と続きます。
道の脇には沢が流れ、爽やかな道です。
しかし、人が全然いないので「クマ」には注意が必要だなと強く感じました。
携帯も圏外になります。
必ずクマよけの鈴やベルの準備を!!



僕は携帯で音楽を大音量で流して進みましたが、心許なかったです。。。。


辰野町へはいります。


牛首峠の頂上付近にはハイキングコースの案内がありましたが、ちょっと怖くて入れる雰囲気ではありませんでした。。。。


ハイキングコースの入り口、鎖で閉鎖されてるし。。。。(車侵入防止ってだけかもしれませんが、ちょっと怖い、、、、)
牛首峠を越える


牛首峠の頂上付近に来ると、木漏れ日の量が増え、明るくなってきました。
江戸から60里の一里塚


牛首峠を越えたあたりに、江戸から60里を示す一里塚も残っています。


お昼ご飯はあずまやで


牛首峠から小野方面へ少し下ると、あづまや(休憩所)があります。歩きの場合はここで昼食を取るのが良さそうです。
ここまで食事処や売店等は一切ないので、日出塩駅に着く前に用意が必要ですが。。。。
小野側に降りてから昼食にするのもいいですが、不定休のお店が多いのでお弁当持参がいいかもしれません。


僕は自転車で早く着いたので、おやつで済ませて先へ向かいます。
牛首峠〜小野は見晴らし良好


牛首峠から小野へのくだり道は、桜沢側から一転景色がひらけてとても開放的です。
新緑がとても美しいです。田園も多いので、田に水が張ってからもまた綺麗だろうなと。




途中には小さな集落があり、人々の暮らしも感じられます。
火の見櫓があるあたり、昔はもっと大きな集落だったのかな?とも。




石碑なんかも所々に置かれていて、往時の雰囲気を感じます。
小野宿に到着


小野宿へ到着です。
小野宿は初期中山道が中山道から外れたのちも三洲街道の宿場町として交通の拠点として重要な役目を果たしており、歴史を感じる建造物が残っています。
現在見られる町並みは、幕末の大火後に建築された建造物で構成されているが、特に長野県宝である旧小野家住宅(小野宿問屋)に代表される本棟造りをはじめとする、間口の広い重厚な造りの家々が軒を連ねている付近は、江戸時代の風情を非常に良くとどめている。また、大火後に松本・諏訪・上伊那各地域の職人が集められて一斉に再建されたことから、各地区の特徴を持つ建築を見ることができる。
Wikipedia


高札場もありました。
夜明け前|小野酒造


小野塾には清酒「夜明け前」で知られる小野酒造さんもあります。
日本酒がお好きな人はぜひお立ち寄りください。
「夜明け前」といえば「木曽路はすべて山の中である」と記した島崎藤村であり、ゆかりの地は馬籠宿が有名です。
ではなぜこの小野宿のお酒にこの名前が使われているのかというと、次のような物語があったそうです。
島崎藤村の代表作 “夜明け前” は、動乱の幕末から明治維新へと向かっていく物語です。奇しくも小野酒造店(屋号 千歳屋)の創業は明治維新前夜の元治元年(1864年)。
(中略)
島崎藤村を尊敬していた5代目世代が、藤村生誕100年(昭和47年)に際し、藤村に因む銘柄を考案した結果、父 島崎正樹(夜明け前の主人公 青山半蔵のモデル)と小野は深い交流があった事、創業の時代などを考慮し、“夜明け前”に決め、藤村の嫡子であらした藤村記念館初代理事長・島崎楠雄氏より直接“夜明け前”の名を使うことを許していただきました。


お店の脇の小道もとても風情があります。
小野駅に近くにファミマあり


駅の近くには、この道中で唯一といっていい売店、ファミマがあります。
ここからさらに岡谷方面へ行かれる方は、ここでの物資補充は必須です・・・!
小野宿からの帰路/宿泊先について
歩き旅で小野宿をゴールにすると、帰路をどうするか問題があります。
駅は小野駅があるのですが、電車の本数が本当に少ないからです。




アクセスのいい塩尻方面行きが、14時台を逃すと17時になってしまいます。。。
塩尻市の路線バスだと、12時台、15時台、16時台にそれぞれ1本あるようです。
すてっぷくん北小野線
タクシー常駐なしだがウーバーで呼べる


小野駅にはタクシーも常駐はしていませんが、ウーバーで呼べます。
塩尻駅まで5000~7000円くらい。費用はかさみますが、最悪帰れないことはない、という安心材料にはなりますよね。


中央本線の最寄り駅である「みどり湖駅」ならもう少し安いです。
宿泊は古民家ゲストハウス
小野で1泊して、翌日小野〜岡谷の小野峠(三沢峠)越えもとてもおすすめです。
小野には古民家を活用したゲストハウスがあるとのことで、滞在も楽しいと思います(僕は自転車で桜沢〜岡谷を1日で走ったので宿泊体験はしていませんが、、、すみません)。
小野駅から近い順に
- 古民家民宿なないろ(小野宿徒歩5分)
- Cominkaおいと間 (牛首峠〜小野宿 通り沿い)
- 古民家民宿おおたき (若干遠いが無料送迎あり。応相談)
どこも基本的には1日1組限定なので、予約はお早めに・・・!
「初期中山道あるき」注意点/準備推奨品まとめ
今回実際に桜沢〜小野間の牛首峠を訪れてみて感じた点を挙げておきます。皆様の旅の参考にしてください。
- クマ避け対策必須
→桜沢〜牛首峠は木々が生い茂り、また人通りがほとんどありません。
クマが出そうな雰囲気がプンプンしましたので対策は必須です!
音の大きくなるベルを用意してください。鈴は沢の音にかき消されます。。。。! - 水分・補給食の事前準備必須
スタート地点の日出塩駅から、すでに売店はありません。
日出塩駅にかろうじて自販機がある程度。
日出塩に向かう前に水分・補給食のご準備を! - 携帯圏外区間アリ
桜沢〜牛首峠の間は圏外の可能性大です(docomoでは完全圏外)。
一本道なので迷うことはほぼありませんが、スマホのマップに頼らないご準備を! - 小野宿からの電車・バスの本数が少ない
小野駅ゴールの場合は要注意です
「初期中山道」は現在の中山道とは全く違う、静かで山深い旧街道を感じられるルートでした。
安全対策をしっかり行った上で、ぜひ歩いてみてください。















