奈良井宿の見どころ総まとめ。モデルコースのご紹介【所要時間:3~4時間】
このページでは、奈良井宿の見どころをまとめたモデルコースをご紹介します。
- 奈良井宿って何見たらいいの?
- 古い街並みなのはわかるけど、もう少し詳しく知りたい
- これだけは見ておけってところを知りたい
こんな方に読んでいただけたらと思います。
モデルコース概要
奈良井宿マスコットキャラクター:“なららちゃん”
木曽の大橋をスタート&ゴールにして、奈良井宿をぐるりと1周するコースです。
①木曽の大橋
スタート地点は木曽の大橋。
車でお越しの方は、木曽の大橋東駐車場(無料)の利用が便利です。
>>『【無料】木曽の大橋 東駐車場(国道側)へのアクセス』
木曽地方の特産である、木曽ヒノキだけを使用して作られた木曽の大橋は、橋脚の無い木造の橋としては日本有数の大きさです。
併設されている公園の池から見れば、水面に映る木曽の大橋のリフレクションを撮影できます
日没後〜21時まではライトアップもされます!
川の下を流れるは、一級河川・奈良井川。日本一長い信濃川の源流の1つでもあります。
奈良井川を渡った反対側からは、山々をバックに。
春夏秋冬、どの季節にお越しいただいても素晴らしい景色を楽しめます。
木曽の大橋:基本情報
②二百地蔵・杉並木・八幡宮
ここは三つのスポットが固まってるので一気にご紹介!
杉並木
旧中山道。昔は奈良井宿からこの細い道に繋がって、北の木曽平沢へと至りました。
樹齢数百年と言われる杉並木は、遠い過去から幾多の人々の足跡を刻んできたそうです。
冬の杉並木。生い茂る木々に遮られながら、わずかに雪が積もります。
二百地蔵
杉並木を抜けると、静かに佇む石仏群があります。
明治時代の国道・鉄道開発の際に行き場を失った、奈良井各地のお地蔵様が集められ祀られています。
冬の二百地蔵。雪の白と苔の青で見事な風貌です。
八幡宮
八幡宮は、かつてより奈良井宿下町の氏神として信仰されてきました。
賑わう奈良井宿の脇にひっそり佇むこの神社は、忙しない現代を忘れさせてくれます。
雪の八幡宮。
二百地蔵・杉並木・八幡宮:基本情報
住所 | 〒399-6303 長野県塩尻市奈良井960−1 |
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料金 | 無料 |
営業時間 | 24時間 |
おすすめシーズン | 通年 |
駐車場 | 無し(周辺の駐車場をご利用ください。) |
問合せ先 | 塩尻市(0263-52-0280) |
③専念寺
奈良井宿に残る5つのお寺の中で、もっとも北に位置する浄土真宗のお寺。
寺鐘の後ろの大きなイチョウの木が、秋になると鮮やかな黄色に染まります。
1532年創設、現在の本堂は1727年の火災で焼失した後、1729年に再建されたもの。
冬の雪化粧もまた良しです。
お寺の前には「うなり石」なる2つの巨大な岩が。
石が大声を出して唸るから、釘を打ち付けて黙らせたとの言い伝えが。
その釘が今も残っているそうです!探してみてください
専念寺:基本情報
住所 | 〒399-6303 長野県塩尻市奈良井751 |
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料金 | 無料 |
おすすめシーズン | 秋、冬 |
駐車場 | 無し(周辺の駐車場をご利用ください。) |
問合せ先 | 0264-34-3007 |
④奈良井宿下町
奈良井宿の一番有名なビューポイント。奈良井のポスターや売り出しの写真の多くが、下町で撮影されています。
2階がせり出すような奈良井宿独特の建築様式『出梁造り』、見通しを悪くするために曲がりくねらせた本通りよって、両脇にズラリと並ぶ家々が重なり合うようです。
下町は曲げ物の製造を中心とした漆職人の町だったんだって!
毎年8月11・12日の夏祭りには提灯が並びます。各家は格子からすだれ使用となり、なんとも涼しげな風景に。
雪の下町。この雪の中のショットを狙ってお越しになるお客様も少なくありません。
夜の下町。
毎年2月3日のアイスキャンドル祭り、2月下旬の灯明祭りの際には道の両脇が温かな光で彩られます(下の写真は灯明まつりの様子)。
⑤大宝寺
奈良井宿中町にある大宝寺。入り口の立派な門と、季節により色を変える木々の組み合わせが写真の撮影欲を掻き立てます。
臨済宗妙心寺派 広伝山
およそ400年前の天正10年建立。信州・木曽霊場・七福神めぐりの寺でもあり、知恵と寿命を与える神−寿老人の霊場寺としても有名です。
境内には、キリシタン禁制の江戸時代に破壊され、わずかに胸の十字架だけが残っているマリア地蔵尊があります。
裏庭は享保年間につくられた嵯峨流の庭園で、毎年6月頃に咲くツツジと、秋の紅葉は見事です。
引用:奈良井宿観光協会HP
寺務所は無人で、机に案内が書かれてます。
この黒電話、線が繋がってるけど、掛かるのでしょうか・・・?
本堂裏の庭園。紅葉の時期は見事です。ここはほとんど観光客がこない穴場なので、静かなひと時をお過ごしください。
キリスト教禁止令のせいで壊されてしまった首のないお地蔵様も祀られてます。。。
大宝寺:基本情報
住所 | 〒399-6303 長野県塩尻市奈良井423 大寳寺 |
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料金 | 100円 |
営業時間 | 開寺時刻:朝〜夕刻 |
おすすめシーズン | 6月(ツツジ)、10月〜11月中旬(紅葉) |
駐車場 | 無し(周辺の駐車場をご利用ください。) |
問合せ先 | 0264-34-3147 |
そしてこの辺りからお食事処や食べ歩きのお店が増えてきます。
⑥中町
大宝寺の手前「横水」の水場を過ぎると奈良井宿の中町です。中町に入ると、道幅が広くなるのを感じられます。
中町には皇族や幕府役人など偉い人が宿泊するための『本陣』・『脇本陣』が設置されました。
奈良井宿の中核を担う場所だったため通りは広く、大きい家が並びます。
江戸時代は家の幅の大きさによって年貢の量が決められていたため、どこの家も幅が狭く、奥に長い『うなぎの寝床』と言われる建築になっています。
しかし本陣や脇本陣のような格式の高い家は、他の家の2倍ほどの横幅がありますよ。ぜひ見つけてみてください!
脇本陣であった『御宿 伊勢屋』さん。現在は民宿となり、たくさんの宿泊客をもてなしています。
夏の中町。
⑦上問屋資料館
江戸時代に上問屋と庄屋を兼務していた、旧手塚家の建物をそのまま資料館にしています。
建物は国指定の重要文化財です!
秋には庭園の見事な紅葉、また夏には自然の青が映えます。
長い年月にわたり丁寧に保たれた木造の床は黒光りし、外からの差し込む光を反射するほどです。
内部には古文書・陶器・漆器など400点に及ぶ諸道具が展示されています。
江戸時代から270年間の長い年月の間に蓄積された資料の数々です。
階段タンス。階段部分を収納にしてしまう、先住民の知恵が伺えます。
この階段、今も登ることができます!
ちゃんと開きます。
中はなにも入ってませんが。
階段を登って2階からパシャり。
登るときは天井に頭をぶつけないようにお気をつけください。
明治天皇が来て、お昼を召し上がったお部屋も保存されてます
上問屋資料館:基本情報
住所 | 〒399-6303 長野県塩尻市奈良井379 |
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料金 | 300円 |
営業時間 | 開館時間:4月〜10月は10時~17時/3月と11月は16時に閉館/12月~2月は休館、その他は不定休 |
おすすめシーズン | 春〜秋 |
駐車場 | 無し(周辺の駐車場をご利用ください。) |
問合せ先 | 0264-34-3101 |
⑧長泉寺
奈良井宿中町の南端に位置する、曹洞宗のお寺。
1366年に違う宗派のお寺として建設されましたが、改宗再建や焼失による再建を繰り返し、現在の本堂は1866年に再建されたものだそうです。
夜に来ると星も綺麗に見られます。
長泉寺のメインは本堂入り口の「龍の大天井絵」。無料でお楽しみ頂けます
また、長泉寺は徳川家光の時代、宇治茶を江戸まで運ぶ「お茶壷道中」の本陣であったことから、今でも当時の茶壷が残っています。
毎年6月の奈良井宿場祭では、そのお茶壷道中の再現がここ長泉寺から行われます。
さらに長泉寺では看板猫、ラグドールの「ラグちゃん」が運が良ければお出迎えしてくれます!
長泉寺:基本情報
住所 | 〒399-6303 長野県塩尻市大字奈良井365 |
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料金 | 無料 |
営業時間 | 開寺時刻:朝〜夕刻 |
おすすめシーズン | 通年 |
駐車場 | 無し(周辺の駐車場をご利用ください。) |
問合せ先 | 0264-34-3019 |
⑨奈良井宿上町
上町は2011年放送のNHK連続テレビ小説『おひさま』のロケ地となり、奈良井宿の存在が全国に広まるきっかけの1つとなりました。
奈良井宿の住民もエキストラとして多数出演したそうです。
こちらが『おひさま』の実際のワンシーン。奈良井宿の上町だと、お分かりいただけますでしょうか??
また2018年クリスマスのスペシャルドラマ、犬神家の一族のロケ地としても使われています!上町はロケ地になることが多いですね。羨ましいです。
上町は江戸時代にお六櫛の製造を中心とした職人の街として栄えたそうです。
⑩中村邸
奈良井宿、そしておとなり藪原宿の名産品だった、お六櫛の問屋として栄えた中村邸。
1830年頃に建てられたもので出梁造り、蔀戸、鎧庇、猿頭など、奈良井宿の代表的な建築様式を残しており、奈良井宿の街並み保存のきっかけにもなった重要な建物です。
[chat face="nararachan211-1.gif" name="なららちゃん " align="right" border="none" bg="gray" style=""]塩尻市指定有形文化財です!奈良井宿の町並み保存のきっかけとなった建物なんだって![/chat]
見事な吹き抜けと囲炉裏。
かつてより使用されていた生活道具の数々も展示されています。
中村邸:基本情報
住所 | 〒399-6303 長野県塩尻市大字奈良井311 |
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料金 | 300円 |
営業時間 | 開館時間:4月〜11月は9時〜17時/12月〜3月は9時〜16時 月曜定休 |
おすすめシーズン | 通年 |
駐車場 | 無し(周辺の駐車場をご利用ください。) |
問合せ先 | 0264-34-2655 |
⑪鎮神社
奈良井宿の町並みの最後に見えてくるのが鎮神社。
1618年に奈良井宿に疫病が流行り、これを鎮めるために千葉県の香取神宮から経津主命(ふつぬしのみこと)を招き、祭祀をはじめたと言われています。
毎年8月11・12日に開催される奈良井宿の夏祭りには本殿の扉が解放され、拝殿する事ができます。
↓鎮神社の動画を作ってみました↓
神社の境内から見下ろす奈良井宿。
こちらが神社の正面。
車・馬立ち入り禁止の立て札が。
夜の鎮神社。
狛犬もいます。
鎮神社:基本情報
住所 | 〒399-6303 長野県塩尻市奈良井 |
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料金 | 無料 |
営業時間 | 24時間 |
おすすめシーズン | 春〜秋 |
駐車場 | 無し(周辺の駐車場をご利用ください。) |
問合せ先 | 0264-34-3160 |
⑫蒸気機関車
最後は奈良井の蒸気機関車です。
鎮神社から東に進む道を通り、踏切を渡りましょう。奈良井権兵衛駐車場の奥に、蒸気機関車が見えてきます。
D51ではなく、C12という片式だそうですが、奈良井のみんなもデゴイチって呼んでます。。。
1938年に製造された小型の蒸気機関車C12-199号。当初は新潟県、その後長野県北部を経て、ここ木曽路で貨物運送などで活躍したそうです。
1974年に役目を終え廃車となると、翌年より当時の国鉄から貸し出しを受け、ここに展示されています。
周りに柵なんてつけられて立派になりましたね。
[chat face="sleep_cry_man.png" name="" align="right" border="none" bg="gray" style=""]僕の小さい頃(20年前は)は柵なんかなくて、上によじ登ったり、運転席に侵入したりして遊んだものです。奈良井が少しずつ観光地として整備されてきたということでしょうか。[/chat]
蒸気機関車:基本情報
住所 | 〒399-6303 長野県塩尻市大字奈良井 |
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料金 | 無料 |
営業時間 | 24時間 |
おすすめシーズン | 通年 |
駐車場 | 有料駐車場有り:500円(詳細・周辺の無料駐車場はこちら) |
問合せ先 | 0264-34-3160 奈良井観光案内所 |
最後に:木曽の大橋へ戻りながら信濃川の源流を眺める
蒸気機関車からスタート地点の木曽の大橋へ戻りながら、すぐ脇を流れる奈良井川をご覧ください。
この奈良井川は奈良井が源流で、最終的には日本最長の川、信濃川に合流し日本海に注ぎます。
さらに南の方向に振り返ると、そびえ立つは鳥居峠。
鳥居峠は分水嶺となっており、峠の向こう、木祖村から湧き出す木曽川は太平洋へ注ぎます。
鳥居峠を挟んで太平洋に流れる川と日本海へ流れる川に分かれてます
かつて木曽路最大の難所と言われたこの鳥居峠は、近年気軽に行けるトレッキングコースとしても人気です。
>>関連記事『【鳥居峠ルート解説】わかりにくかった分岐点まとめ(藪原→奈良井)』
モデルコースの案内は以上です!奈良井の散策をぜひ楽しんでください✨